【●Bye Bye Kozie A】
とにかく淋しがり屋で、「今友達と飲んでるから」とよく呼び出された。(嬉しかったけど)
そういう場で人と人を紹介して勝手に結び付けておいては、その当人同士が仲良くなると
ちょっとスネる・・・(笑)そんな人だった。
そのくせトラブルを起こして疎遠になっちゃうのも自分からで、
その都度強がりめいた事を言ってたけど、たぶん本心はやっぱり淋しかったんだと思う。
素直に謝っちゃえばいいのに、それが出来ない不器用な、それでいて頑固な人でもあった。

コジーとの出会いは約10年前、クラブチッタ川崎のレーベル「CITTA' RECORDINGS」
の第3弾アーティストがSAILIN' SHOSEで、コジーは当時そこに在籍していた。
自分が第4弾として同レーベルからアルバムを発表することが決まっていたという
経緯もあって、そのSAILIN' SHOSEのツアーに前座として同行させてもらえることになった。
大阪でのライブの前日、前乗りしたその足でメンバーに挨拶しておこうと某ホテルの一室へ赴いた。
トントン!「失礼しま〜す。明日からお世話になります。弾き語りのきんばらです。
よろしくお願いします。」

忘れもしない。その時目の前の化粧台に頭に白いタオルを巻いたコジーが座っていて、
いきなり「おー、よろしく!まぁ、飲みなっせ!」と紙コップに日本酒を注いですっと渡してくれた。
それで一気に緊張がほぐれたのでした。他のメンバーもいい感じに酔っ払っていながらも
暖かく迎え入れてくれ、しばらく部屋で一緒に飲んだ、、、
ような気がする(笑)

もうひとつコジーらしいエピソードを。大阪の翌日、名古屋ELLでのこと。
搬入後、リハーサル前にギターの弦を張り替え、チューニングを済ませ、なにげに
ストーンズの「アンジー」のイントロを弾いたら、もうすでにスタンバっていたコジーが
ソロを弾いて絡んで来た。びっくりしてそっちを見ると、ニヤっと笑ってピースをしてくれた。
そういう男だった。

それからは本当によく飲み、よく歌った(カラオケ・・・笑)。その後間もなくして
自分のライブのサポートも務めてくれるようになり、数々のステージを共に踏むことになる。
レコーディングもしたし、一緒にツアーにも行った。本当に楽しかったしコジーとのライブは
いつもエキサイト出来た。

とにかくコジーを知る誰もが認めていることだけど、彼の弾くギターはまさに天才的で、
どんなジャンルもそつなくこなし、自分の弾き語りの曲もコジーのギターアレンジが加わると、
二人なのにまるでバンドみたいだった。それはやっぱりロック的だったり、
はたまたブルースだったり、時にジャジーだったり、それでいて歌謡曲だったり(笑)
弾き語りだからといって決してフォーク調にアレンジしないそのセンスに感動したし、
なにしろ自分とのライブにしろ、誰かのサポートにしろ、その引き出しの多さには毎回驚かされた。
本当に素晴らしいギタリストだったし、アレンジャーだった。

つづく

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